毎年の事です。

訪問先のお宅は何時も寒いのです。

冬になっても全部屋明け放たれています。

暖はこたつだけです。

年を取って一線を退くまでお仕事で丹沢の山小屋を経営していたというので寒さには強い方なのです。

白内障を患っているので家の中を歩くのもゆっくりとしている。

襖を開けるという力を入れる動作が辛いのかもしれません。

もちろんに２階に上がる階段もゆっくり上がっていかれるのです。

カットをするのに長袖は髪の毛が付くので着ることはできず、まずは自分が健康でなくては訪問できないですね。

風邪をひいているなんてとんでもないのです。

介護施設に訪問カットをするにも病気をもらっても駄目、ましては自分が健康でなくては病気をうつしてしまう事になりかねないのです。

出張美容、訪問美容をするにもまずは自分が健康であることが大事です。

• 最初は美容院へ行けない症候群でした。

原因は美容院内での人の不信感から対人恐怖症になってしまった。

• 何度か舞浜まで出張美容でお伺いしているうちに横浜に遊びに行きたいなと言われ始めたのです。
• ある時メールで横浜のサロンに行ってもいいですかと問い合わせがありました。
• それからカットをするたびに横浜のアース美容院へ来店されるようになりました。
• カットをしながらお仕事のモヤモヤや恋の悩みなどいろいろお話になるのです。
• 今日の帰りはどこに立ち寄りますか？
• 中華街で食事してぶらぶらウィンドウショッピングして何時ものお土産を買って帰ります。
• いらっしゃるたびに横浜のどこかに立ち寄って港を楽しんで帰られています。

• 東京の介護関係者からカットの出張美容依頼がありましたので今日は行ってきます。

• 久しぶりの来店です。
• 長野県からバツモウ症で悩んでいる方が横浜までいらっしゃいました。
• バツモウの位置は頭のトップにあるのですが少し大きくなっていましたがまだまだ自毛で隠せます。
• 最初にお話を聞きながらのカウンセリングから始まったのです。
• 首周りのコリから腰痛、膝痛等は皆さんストレスを抱えている人、共通の話題になりますそして同様に整体師、治療院へ通ったことがあるという事です。
• バツモウ症の場合、叩いたり、揉んだりしているとよく聞きますが場所によっては直接揉むことは控えてほしいのが現実なのです。
• 髪の毛に関しては身体のどこかに毎日疲れが現れているので毎日少しの時間で良いので簡単なお手入れが必要になってくるのです。
• シャンプーはクマの手でできるようになりました。
• では力を入れずに楽にできるアップしたシャンプーに挑戦しましょう。
• 今一番苦しいところはどこですか？
• 首から肩にかけてですね。
• さっき説明しましたが首はやたらなところのマッサージは避けて下さい。
• 一つ方法を教えしておきますから酷いようでしたら使って下さい。
• 痛みに対しては強いですか？
• あまり強くないです。
• 今少し手当てをしてみますから痛みを感じたら言ってください。
• コリが酷いのでチョット触ったぐらいで痛くなります。
• ここをご自分で触ってみて下さい。
• こんな力で痛くなるのですか？
• 触ったぐらいで痛く感じてしまうのはわかりますでしょう。
• それだけ筋肉が硬くなり血液の流れや神経を圧迫しているのでチョット触ったぐらいで悲鳴をあげてしまうのです。
• お風呂上がりにしてみて下さい。
• 今ほど痛みは感じてこないと思いますので続けられると思います。
• 今度来た時に少し進展していると思いますのでまた連絡を入れてカットに来ますねと再来店のお約束をして帰られたのです。

抗がん剤治療中の事で抜けはじめてしまった髪の毛を憂いでいた方なのです。

髪の毛が抜け落ちて、今また生え始めてきているのですが鏡を見てもため息ばかり、外に出るにしてもニット帽の隅から見えるのは生え始めてきたまだ短い髪の毛なのです。

出張ヘア＆メイクでカツラを持って伺った時の事なのです。

髪の毛が抜け落ちてもうオシャレができないと憂いでいた方がカツラをつけてお顔に変化が出てきたのです。

カツラのカットも終わり、スタイリングが終わり、メガネをかけた時のお顔には微笑みが！

手鏡を持っていざ洗面台に立った時には雄叫び？が聞こえてきたのです。

ご自分でドライヤーでの髪の調節、あきらめかけていたオシャレが！もう必要ないから捨てようとしていた髪の毛の装飾品を使い、ご自分でヘアーアレンジをして見せに来たのです。

ニット帽をかぶっても顔の前に髪の毛があるという以前の姿に戻っていました。

一緒にいたご主人のお顔にも微笑みがあるのです。

あごのそばに髪の毛があるという安心感で雄叫び聞こえた？失礼、女ですもの髪の毛があるという事は嬉しのよ、すぐに出てくるものよと喜びの声でお話を続けていくのでした。